名刺の裏によくローマ字表記の名前を入れてあるのを見ますよね。
この時「姓」「名」どちらが先になっているでしょう。
ほとんどの方は「名→姓」ではないでしょうか?
これまで学校で習ってきた順番も「名→姓」ですよね。
1.公用文は「姓→名」に変更されている
ご存知の方も多いと思いますが、実は2020年の1月から政府の公式文書ではローマ字では「姓→名」の順に表記されるようになりました。
これは一般社会や企業に対して強制するものではなく、それぞれの判断に任されています。
2.ローマ字表記「名→姓」は実は日本だけ
日本人の名前の日本語の表記は古くから「姓→名」ですね。
でもなぜかローマ字だと「名→姓」。
これは遠い昔「黒船」到来以来、欧米との対等な立場を意識したことから始まった順番なのです。
日本と同じように母国語を「姓→名」としている国は、世界で中国(台湾含む)、韓国、ベトナムなどのアジアの数カ国、そしてヨーロッパのハンガリーのみと少数派となっています。
そしてそんな国々の中、他の国はローマ字表記を母国語そのままの「姓→名」としているのですが、日本だけは「名→姓」としてきました。
そしてこの政府が行なったローマ字表記の変更は、今回の東京オリンピック・パラリンピックを踏まえたものでした。
実際に東京オリンピック・パラリンピックで、電光掲示板やテレビ放送での日本人の選手名は「姓→名」になっていましたよね。
わざわざローマ字表記のときだけ順序を逆にするのはではなく、日本人としてそのまま「姓→名」としようということなのです。
3.今後はどうなる?
名前のローマ字表記と言えばクレジットカードですが、現在のところ一部のカード会社ではすでに「姓→名」となっているところもあるようです。
ただ一般的にはまだほとんどのカード会社では、すぐに切り替えるのは難しそうです。
しかし今後はクレジットカードに限らず、この「姓→名」の順が一般的になっていくものと思われます。