前回に続き、土星の環の雑学をお届けします!
4.初めて土星の環を発見したのは?
1610年に初めて土星を発見したガリレオ・ガリレイは、「環」を発見することができませんでした。
それはその当時の望遠鏡の性能がまだ低かったからです。(しかもガリレオ自作!)
当時のガリレオは土星の環のことを「土星には耳がある」と表現しています。
その後望遠鏡の性能がよくなり、1655年にオランダのクリスティアーン・ホイヘンスによって環が発見されました。
しかし最初に環を見たのはガリレオなので、ガリレオを環の発見者とする書物もあるそうです。
そして前回お話しした「環の消失現象」を、最初に見たのもガリレオでした。
5.土星の環はいずれなくなるかもしれない
NASAは2018年に「土星の環はあと1億年後にはなくなるかもしれない」と発表しています。
1980年代のボイジャー1号、2号の観測によって、環の氷の粒が土星の引力で雨になってその地に降り注いでいることがわかっています。
その量は30分でオリンピックで使われるプールを満たすほどの量だといいます。
この計算で行くと環がなくなるのは3億年後になりますが、その後の分析で1億年後ぐらいとわかったそうです。
他にごく薄いながらも環をもつ木星や天王星、海王星も、以前は土星のような巨大な環を持ってたんじゃないかという可能性があるとか。
なので、土星もいつかは環がない惑星になると考えられているわけです。
いずれにしても土星が誕生してから40億年以上が経っているので、土星自体から見れば環があるのは一時的なことなのかもしれません。
土星は地球の9倍もの大きな惑星でありながら、密度は1立方メートルあたり0.7gとすごく軽い惑星です。
これは土星が入るプールがあるなら、水に浮いてしまうほどの軽さなんですって。
専門家ではない私たちにとって、土星は不思議な惑星のひとつですよね。