占いにも深い関係がある暦の中に「五節句」というのがあるのを知っていますか?
桃の節句とは、よく知られているひなまつりですね。
実は中国では災厄除けをする風習でした。
この「上巳」が日本に伝わると、それは身の穢れ(けがれ)を落とす禊(みそぎ)の風習と結びつき、河で流しびなが行われるようになったのです。
日本ではもともと「人形(ひとがた)」を流す習慣があったので、それと混じりあったのだろうといわれています。
ひなまつりの料理には、あさつき、わけぎ、かれい、小鯛、さざえ、蛤(はまぐり)などの初物や旬のものが使われるのが一般的です。
このひとつひとつには、結婚や子孫繁栄を願う意味があります。
また病気を防ぐ薬効があるとされるものが並べられることもあるんですよ。
江戸時代初期のころのおひな様はとてもシンプルで、ひな人形が一対と菱餅と白酒などのお供え物を置く程度でした。
今のような七段飾りのひな人形を飾るようになったのは、江戸時代後期のころのこと。
ひな祭りが女の子の幸せを祈るという風習になったのも、江戸時代に入ってからなんです。
3.端午の節句
端午の節句は、「菖蒲(しょうぶ)の節句」あるいは「あやめの節句」ともいわれる日で奈良時代から続いている風習です。
鎧や兜をかぶるのは武家社会から生まれた習慣なのです。
現在では鎧や兜は「体を守るもの」という意味として飾られています。
一方こいのぼりは江戸時代に町人から生まれた節句飾りです。
鯉は生命力が強く、中国の竜になって天に昇るという伝説にちなみ、子供の立身出世を願うものとなっています。
端午の節句で食べるものといえばやっぱり柏餅やちまきですよね。
旬のタケノコを使った筍ご飯も出されることがあります。
そしてこの日が「こどもの日」になったのは1948年7月のこと。
その意味は「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日」とされているんですよ。