世界中に24億人もの信者がいるとされるキリスト教。
日本にも191万人以上の信者がいます。
このキリスト教ではよく教会にいる人を「神父さん」や「牧師さん」と呼びますね。
この神父と牧師はどう違うのかわかりますか?
1.宗派が違う
最も大きな違いは宗派です。
神父は主に正教会やローマ・カトリック教会(公協会)、牧師はプロテスタント教会にいる人です。
ふたつに分裂したのは、キリスト教がローマ帝国の国教になったことが始まり。
ローマ帝国が東西に分裂したのを受けて、キリスト教も東西に分かれました。
その後教義の違いから仲が悪くなって、「東方教会」✖「西方教会」となったのです。
そして東方教会は「正教会」、西方教会は「カトリック」になりましたが、カトリックからはプロテスタントが更に分かれました。
キリスト教が教皇をトップとしているのに対して、プロテスタントは「神様以外はみんな対等」と考えています。
現在はお互いにその存在を認め合っています。
2.立場の違い
神父という立場は「聖職者」でありこれを指す敬称で、「司祭」とも呼ばれています。
牧師は教職者であり、職業です。
そしてカトリック教会は、教皇をトップとしたピラミッド型の組織になっています。
神父はその中のひとりで一般の信者よりも上の立場になります。
その立場からミサや堅信、洗礼、聖体などの儀式、布教活動を行います。
一方で牧師は教区や教会の管理を行い、一般の信者とは対等の立場です。
3.服装などの違い
神父は普段「スターン」という前開きの長く黒い服を着ます。
33個のボタンはイエスキリストの享年を表します。
牧師には決まった服装はありません。
そして神父は一生独身であり、女性はなれません。
しかし牧師は結婚が推奨され、女性でもなれます。
同じキリストを信仰していても、考え方の違いから分裂した結果、神父と牧師という呼び方が生まれたんですね。